MESSAGE メッセージ

プログラム責任者メッセージ

教育研修センター長  佐々木 基史

良い医療人に成長するための良いスタートを切ってもらいたいという思いのもと
病院のスタッフ全員で研修医をサポートしています

 松江圏域の中核病院である当院は、プライマリケアから高度な専門性を必要とする疾患まで、幅広い疾患について研修を行うことが可能な病院です。

 当院では病院規模や特性を生かして、研修医が直接診療に携われるチャンスを多く確保し、技術的な手技はもちろん、診療を実践することからしか学べない「暗黙知」を身につけることができる環境を整えています。また1年間を通して行われる研修医レクチャーで、実際の診療に役立てることができる最新の医学情報についても、学ぶことができます。

 良好なコミュニケーションも当院の特徴の一つです。医局が一つの部屋になっていることで、上級医師と研修医が顔の見える関係となり、診療科を越えて相談しやすい環境であると好評です。また研修の事から病院外の事まで様々なサポートをしてくれる診療支援室が医局のすぐそばにあり、困ったことなどを気軽に相談できる体制をとっています。

 各科のローテート研修は、主には研修指導医の資格を有した指導医が1対1で担当しますが、実際にはローテート診療科のその他の医師やコメディカルも含めて、積極的に研修医の指導に関わっている場面がよく見られ、チームで物事にあたることのメリットや重要性を自身が受ける研修を通して体感できるものと思います。

 救急外来では、研修医が上級医の指導の下、救急患者にファーストタッチで積極的に関わることで、自分自身で診断を考えていく力を身につけています。指導医が常駐しており、研修医がタイムリーにフィードバックを受けることができる体制となっています。

 がん医療においては、山陰唯一(2022年4月1日現在)の「地域がん診療連携拠点病院(高度型)」に認定されています。従来からの三本柱と言われる手術療法、化学療法、放射線療法についてはダビンチ(ロボット支援手術)やIMRT(強度変調放射線治療)など先端的な治療を学ぶことができるほか、全国有数の設備を誇る緩和ケア病棟と緩和ケアチームを有しており、癌と診断された早期から生じる様々な身体的あるいは精神的な苦痛に対しての対応を研修できます。

 「良き医師は病気を治療し、 最良の医師は病気を持つ患者を治療する。」(オスラー)

 医師としてのスキル向上はもちろん、良い医療人に成長するための良いスタートを切ってもらいたいという思いのもと、病院のスタッフ全員で皆さんの研修にあたっています。